今回のマケリスはリスキリングを実践する10のプロセスの⑦デジタルツールの活用について解説していきます。
前回は個人が実践するリスキリングを行う上で、リスキリングをこれから始めようという皆さんがどのようにして進めていくのか。を10のプロセスの全体観をご紹介した後に⑥学習開始の仕組みづくりについて解説させて頂きました。
#28 リスキリングを実践する10のプロセス ⑦デジタルツールの活用
https://marketing-reskilling.com/reskilling12/
今回は第7回として⑦デジタルツールの活用について解説していきます。
まず新しいツールを使って見る習慣をつける
「無料で使ってみる」を最大限に活用する
デジタルツール活用の未来
事業会社のデジタルツール活用の実態
プロセス⑦デジタルツールの活用
⑥学習開始 で具体的に学習を開始したあと、同時に行っていただきたいのが、新しく目にしたツールに臆せず使う習慣を身につけることです。デジタル分野に対して苦手意識がある方が感じる嫌な瞬間は触った事ない新しいツールを使わなくてはいけないタイミングではないかと思います。
デジタル技術を使った伝統に慣れ親しむこともとても重要です。
例えば、新型コロナウイルス感染症は全世界に広がり、リモートワークを強いられる環境になったと、ZoomやTeams等のWeb会議ツールを使うことに最初に戸惑ったと思いますが、リモートワークを並行して行う生活続けるとすでに使いこなすことができるようになっているのではないでしょうか。
まず新しいツールを使って見る習慣をつける
まず業務を通じて新しいツールソフトウェアを利用する機会を最大限活かすのがよいかと思います。 その際、マインドセットとして気をつけることは、いきなり完璧に伝えるようになることを目指さない。 また、サービスの完成度に対しても100%を期待しないということです。
新しい技術やサービスがリリースされた直後は、不具合や設定の複雑さで悩ましいストレスを抱えることもあると思います。 しかしほとんどのものはサービスレベルが改善され設定も徐々に簡単になります。 またこういった トラブルシューティングもリスキリングの機会のひとつと捉えましょう。
「無料で使ってみる」を最大限に活用する
ディスクリングを介して情報収集学習を通じて新しいことを学んでいくと、新しいサービスを教える機会も増えてきます。 そして新しくローンされたソフトウェアサービスは、だいたいのものは無料のお試し版と有料版に分かれています。 そのため、この無料版を最大限に利用してみましょう。
下記に具体的なデジタルツールの一例について紹介します。
ぜひ自分で使ってみてください。
ChatGPT
ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模言語モデルであり、自然言語処理タスクにおいて高度な予測や生成能力を持ち、多岐にわたる知識やデータを学習しています。ChatGPTは、様々な質問や会話に応じて、適切な回答や応答を生成することができます。
具体的には下記のような業務で活用できます。
FAQの自動応答
顧客からの問い合わせやサポートチャットに対して、ChatGPTを活用してFAQの自動応答システムを構築することができます。
メールの自動返信
ChatGPTを利用して、簡単な質問や定型文の自動返信を実現することができます。
自然言語によるドキュメント検索
ChatGPTを使って、自然言語で質問を投げかけることで、企業内のドキュメントや知識ベースを検索することができます。
チャットボット
ChatGPTを利用して、カスタマーサポートや問い合わせ窓口の自動応答システムを構築することができます。会話の流れを自然言語で定義し、ChatGPTによる自然言語処理で応答を生成します。
自然言語による分類や予測
ChatGPTを利用して、自然言語で書かれた文書やテキストデータを分類や予測することができます。例えば、カスタマーレビューやSNSの投稿から商品の評判分析を行うことができます。
DeepL翻訳
リスキリングを進めていく上で欠かせないのが、 海外のデジタル分野の最新情報の収集を毎日続けることです。 しかし、英語での情報収集は本当に大変です。
そこで便利なのが世界一高精度な翻訳ツールと標榜されているDeepLです。
DeepLは、AI(人工知能)を活用した自然言語処理技術を使い、高精度な翻訳を提供するオンライン翻訳サービスです。DeepLは、独自に開発したニューラルネットワークを用いて、膨大な量の翻訳データを学習しています。そのため、一般的なオンライン翻訳サービスよりも高い翻訳精度が実現されています。
DeepLは、多数の言語に対応しており、日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、中国語に対応しています。また、DeepLは、機械翻訳だけでなく、文書翻訳やウェブページ翻訳、APIを提供しているため、多くの企業や個人ユーザーに利用されています。
DeepLは、オンライン翻訳の精度の向上に貢献しており、ビジネスや個人でのコミュニケーションにも役立っています。また、AI技術の発展によって、今後もDeepLを含めた機械翻訳技術のさらなる進化が期待されています。
デジタルツール活用の未来
今までデジタルサービスを作る人、利用する人が明確に分かれていたように思います。
ところが近年の傾向としては、その垣根が徐々に曖昧になってきたように感じます。
例えば、今まで高精度のウェブサイトを作ることは、知識やスキルの面で大変でした。
しかし現在はWixやWordpressなど プログラミングのノーコードツールを使えば、今までとは比較にならないレベルで簡単に作ることができます。
また、Youtubeのプロモ作った動画がアップロードされていた状況から、Youtuberという、新たな職業の認知が高まって以来、動画作成、編集、配信を自分でできる人たちが格段に増えました。
リスキリングを進めていくことで、リテラシーを底上げし、デジタルツールを使いこなし、将来的にはデジタル分野の事業を立ち上げる。そういったレベルが必要になる未来がすぐそこまでやってきているのかもしません。
事業会社のデジタルツール活用の実態
実際の事業会社でデジタルツールの活用実態ですが、大きなハードルは情報セキュリティの問題です。
例えば、クラウドサービスを使うときは情報漏洩に気をつけるためにクラウドサービスの利用申請などを行ない、 情報セキュリティ部門のリスクヘッジ、 承認を得た上で利用が開始されます。
そのため大手企業は中小やベンチャー企業と比べてスピードが遅く、 デジタルツール活用においては遅れが出ていると言っても過言ではありません。
また、実際にデジタルツールを活用し始めても、数値の確からしさという点で、100%数値の辻褄が合わないとこのデジタルツールは信憑性がない。と判断されてしまうこともあります。
最近の出来事ですが、Web解析ツールのアクセス数値が別のツール間で辻褄が合わないという理由で、報告数値としてふさわしくない。という意見がありました。
ただし個人情報保護が厳しくなっている昨今、Cookie同意を行っていないユーザーの数値はカウントされないため正確な数値は出ず、ツールのアクセス数値は参考値となっているため、 生産を開始どのツールを使っても正確な数値は算出できません。そして参考値であっても傾向値は出ており十分な母数のため統計学には問題ないということです。
ここで申し上げたいのは正確な数値から分析をすることは、事実を把握する上では大切ですが、今後求められるのは参考値から分析を行い次の打ち手を見極めるツール利用者のスキルが大切となってくる。ということです。
ぜひ実際の業務においてもデジタルツールを活用し、デジタルリテラシーを向上することで更なるリスキリングをしていただければと思います。
以上、実際にリスキリングを実践する10のプロセス⑦デジタルツールの活用についての説明でした。
次回のマケリスではリスキリングを実践する10のプロセス ⑧アウトプットに挑戦 について具体的に解説していきます。
【出典紹介】
自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング 単行本 – 2022/9/30
【内容紹介】
本書は、現在注目されている「リスキリング」がわかる&実践できる本。これからリスキリングを実践しようとしている人だけでなく、リスキリングという言葉の意味やこれからのビジネストレンドを知りたい人、ならびにリスキリングを自社に導入したいと考えている企業担当者にも役立つ一冊です。