#12WebサイトのSEO対策(検索流入最適化)でお話をした通りキーワード選定はSEO対策の重要なステップであり、適切なキーワードを選定することで、自サイトの検索エンジン上の表示順位を向上させることができます。それでは具体的にキーワード選定の方法をどうやっていけばいいのか?について、取り組む順序に分けて具体的に説明します。
SEO対策:キーワード選定方法の具体的なステップ
ビジネス目標の設定
最初に自サイトのビジネス目標を明確に設定しましょう。例えば、自サイトの売上向上、ブランド認知の向上、新規顧客の獲得などの目標を設定します。これにより、選定するキーワードをビジネス目標に合わせて選ぶことができます。
検索ボリュームと競合性の分析
キーワードの検索ボリューム(月間の検索数)と競合性(他のサイトとの競争度合い)を分析しましょう。検索ボリュームが高く、競合性が低いキーワードを選定することで、効果的なSEO対策を行うことができます。ツールを使用してキーワードの検索ボリュームや競合性を調べることができます。
以下に具体的なツール名を交えながら、検索ボリュームと競合性の分析方法を説明します。
Google キーワード プランナー
Googleの無料ツールであり、キーワードの検索ボリュームを調べることができます。また、競合性も表示されます。具体的なキーワードを入力することで、月間の平均検索ボリュームや競合性の高さを確認することができます。
Google 広告 - キーワード プランナーで最適なキーワード選択:https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
Google Trends
Googleの無料ツールであり、キーワードの検索ボリュームの推移をグラフで確認することができます。過去の検索ボリュームの推移を見ることで、季節性やトレンドの変化を把握することができます。
Google トレンド:https://trends.google.co.jp/home
SEMrush
SEMrushは有料のキーワードリサーチツールであり、検索ボリュームや競合性を詳細に分析することができます。また、競合サイトのキーワード分析や長尾キーワードの提案など、さまざまな機能があります。
Semrush - オンラインマーケティングを簡単に:https://ja.semrush.com/
Ahrefs
Ahrefsは有料のSEOツールであり、キーワードの検索ボリュームや競合性を詳細に調べることができます。さらに、バリエーションのあるキーワードの提案や競合サイトのキーワード分析など、高度な機能を備えています。
これらのツールを利用して、キーワードの検索ボリュームや競合性を分析し、適切なキーワードを選定することができます。
また、これらのツールを複数組み合わせて使用することで、より詳細なキーワード分析を行うことができます。
Ahrefs - SEOツール&Webサイトの検索流入を伸ばすリソース:https://ahrefs.com/ja
ターゲットオーディエンスの分析
自サイトのターゲットオーディエンス(対象とするユーザー)を明確にしましょう。ターゲットオーディエンスの興味やニーズに合ったキーワードを選定することで、より的確なユーザーにリーチすることができます。
以下に具体的なツール名を交えながら、ターゲットオーディエンスの分析方法を説明します。
Google Analytics
Googleの無料のウェブ分析ツールであり、ウェブサイトの訪問者データを分析することができます。ユーザーの属性(年齢、性別、興味関心など)や行動(ページビュー、滞在時間、流入経路など)を把握することができます。
Google Analytics:https://www.google.com/analytics/web/?hl=ja
Google Ads(旧Google AdWords)
Googleの広告配信ツールであり、広告を出稿している際に、ターゲットオーディエンスのデータを分析することができます。広告のクリック履歴やコンバージョンデータをもとに、ターゲットオーディエンスの属性や興味関心を把握することができます。
Google トレンド:https://trends.google.co.jp/home
Facebook Audience Insights
Facebookの無料のツールであり、Facebookの広告プラットフォーム内のユーザーデータを分析することができます。ユーザーの属性(年齢、性別、居住地など)や興味関心、行動などを把握することができます。
Twitter Analytics: Twitterの無料の分析ツールであり、自社のTwitterアカウントのフォロワーの属性や興味関心、投稿のインプレッションやエンゲージメントなどを分析することができます。
Audience Insights:https://www.facebook.com/business/news/audience-insights
ウェブアンケートや顧客調査
自社のウェブサイトにアンケートを実施するなどして、ユーザーの属性や興味関心を調査することも有効です。顧客調査を行うことで、より具体的なターゲットオーディエンスの情報を得ることができます。
これらのツールを活用して、ターゲットオーディエンスの属性や興味関心、行動を分析し、自社のビジネスに合ったターゲットオーディエンスを明確にすることができます。また、複数のツールを組み合わせて使用することで、より多角的な分析を行うことができます。
競合サイトのキーワード分析
競合サイトがどのようなキーワードを選定しているのかを分析しましょう。競合サイトが効果的にターゲットしているキーワードを参考にしながら、自サイトのキーワード選定を行うことができます。
これは検索ボリュームと競合性の分析とおなじツールを使うことで網羅することができます。
特にSEMrushやAhrefsが必要な情報を入手するにあたり重要なツールとなります。
キーワードの関連性と長尾キーワードの検討
選定したキーワードが自サイトのコンテンツやテーマと関連性があるかを確認しましょう。
また、ロングテールキーワード(より具体的なキーワード)を検討することで、よりターゲットオーディエンスに合ったキーワードを選定することができます。
例えばですが、前述のキーワードリサーチツールや競合サイトの分析を通じて、競合他社がどのようなキーワードをターゲットにしているかを把握し、自社のウェブサイトが競合しないような長尾キーワードを選定することができます。競合性の低い長尾キーワードを選ぶことで、より具体的なユーザーのニーズに応えることができます。
またユーザーの検索意図を分析をすることでユーザーがどのような検索意図を持っているのかを分析し、それに合った長尾キーワードを選定することも重要です。例えば、情報収集を目的とするキーワードには「方法」「手順」「使い方」などのワードが含まれることが多く、これに合った長尾キーワードを選ぶことで、ユーザーの検索意図にマッチしたコンテンツを提供することができます。
自社の特徴や強みを考慮: 自社の特徴や強みを踏まえて、長尾キーワードを選定することも効果的です。例えば、自社が特定の地域に強みを持っている場合には、その地域を含めた長尾キーワードを選ぶことで、地域的な検索ユーザーをターゲットにすることができます。
以上がキーワード選定のポイントでした。
事業会社のWebサイト運用におけるキーワード選定の実態
アナログな制作物文化が残っている会社ほど、カタログやパンフレットの制作データをもとにWebサイトを作っていくのでカタログやパンフレット中からキーワードを抽出することが多くなります。
そのため、Web上でそのキーワードが検索されているか?という視点に立っていないので、改めてWebサイトを作る際にキーワードの選定というステップが重要になります。
このキーワードの選定というステップがない場合、Webサイトを作っても検索されず流入もないという独りよがりなWebサイトとなってしまうので注意しましょう。
そして商品企画の視点ではカタログの中には情報が整理・選定されて表現されるためWebサイトのキーワード選定時にヌケモレが発生します。
キーワード選定時にはカタログやパンフレットだけでなく商品企画資料まで遡ることで良質なロングテールキーワードを選定することができるようになります。
以上がSEO対策におけるキーワード選定方法の具体的なステップについてでした。
次回はSEO対策におけるコンテンツの作成方法について記していこうと思います。