企業視点で見るリスキリング

みなさんお疲れ様です。ついにマケリスブログは第20回を迎えました。

2023年の4/1から毎日1記事を目標に掲載してきましたが、少しずつコンテンツも増えてページビューも増えております。
今後もご愛読をよろしくお願いいたします。

さて今回のマケリスは企業視点で見るリスキリングについて解説していこうと思います。

前回のマケリスの記事で、なぜリスキリングが必要なのか、リスキリングの個人が取り組むことのメリットについて説明させていただきました。

では今回は企業にとってリスキリングはなぜ必要なのか、どのようなメリットがあるのか、企業がリスキリングに取り組む目的について解説をしていこうと思います。

企業にとってリスキリングはなぜ必要なのか

企業がリスキリングに取り組まなければいけない理由は優秀な人材を確保することで更なる事業成長を実現するためです。

新型コロナウイルス感染症による影響で仕事内容見直しリスキリングに取り組んで新しい職業に就く人が増えています。

また自発的に仕事を辞める従業員が大量に増えており、その大きな理由は価値観の変化、職場環境の不満、個人のキャリアに関する不満などが考えられます。

つまり働く人々の価値観が大きく変わり、大退職自体への対策としてリスキリングに注目が集まっています。

企業はリスキリングに取り組むことで、リスキリングに積極的に取り組んでいる優良企業のイメージを醸成し、仮に退職者が出たとしても既存のスタッフにスキルを習得させ社内で配置転換することによって、リスクマネジメントを取る必要が出てきています。

次にリスキリングはどのようなメリットがあるかについて解説して行きます。

現在企業でよく言われているのは、「デジタル化は欠かせない。しかしそれを実現できる人材がいない」ということです。

その解決策として自社のカルチャーを理解している優秀なスタッフにデジタル分野のスキルを習得させ社内で配置転換するリスキリングに注目が集まっています

リスキリングするメリットは大きく４つあります。

１．リスキリングは採用よりコスト安であること。

企業にとって最大のメリットは採用コストと比較して従業員へのデジタルコストは 1/6で済むことという説があります。
これは世界的に有名な人事コンサルタントジョシュ・バーシン氏が述べている説です。

２．社内の人間をリーディングした方がデジタル化を早く進むこと。

企業がデジタル化に取り組むようになり特に高度なデジタルスキルを保有する希少な人材を社会から採用することが困難になりした。

そういったデジタル人材を採用している間にDX計画が遅れてしまうので、社内のことをよくわかっている人材を長期的な視野でリスキリングした方がデジタル化が早く進むという理由です。

３．外部人材の退職リスク

デジタル分野の高度なスキルを持っている人材は引く手数多です。仮に採用できてもカルチャーが合わないと判断した場合、すぐに退職してしまう可能性が高い為、即戦力ではないものの社内業務を理解してカルチャーにあっているスタッフをリスキリングしたほうが結果的に予定通りに計画が進むという理由です。

４．今後もデジタル人材の採用困難な状況が続く見通し

デジタル化の取り組みはますます積極的になっており、外部からの採用が困難な状況はしばらく続くという見通しから社内人材のリスキリングに注目が集まっています。

そして最後に企業主導のリスキリングの目的を大きく三つに整理しています。

１．自社のDX推進

自社の事業構造変革に向けDX推進により新たなデジタル分野における、事業を構築する際それに合わせて
従業員のデジタルリテラシー向上及び将来必要となる新たなスキル習得を目的としたリスキリング

２．自社の雇用維持

徐々に進み始めている自動化による技術的失業対策や余剰人員の再戦力化を目的として
主にベテラン中高年社員の雇用を守るためのリスキリング

３．自社の事業維持

急激に進むデジタル化を含む事業構造転換および新型コロナウイルスの影響による収益悪化のため
自社の既存事業を守るためのアウトスキリング

以上、今回は企業にとってリスキリングはなぜ必要なのか、どのようなメリットがあるのか、企業がリスキリングに取り組む目的について解説をしてきました。

次回のマケリスでは日本におけるリスキリングの課題について説明していきます。

【出典紹介】

【内容紹介】
本書は、現在注目されている「リスキリング」がわかる＆実践できる本。これからリスキリングを実践しようとしている人だけでなく、リスキリングという言葉の意味やこれからのビジネストレンドを知りたい人、ならびにリスキリングを自社に導入したいと考えている企業担当者にも役立つ一冊です。