今回のマケリスはリスキリングを実践する10のプロセスの⑧アウトプットに挑戦について解説していきます。
前回は個人が実践するリスキリングを行う上で、リスキリングをこれから始めようという皆さんがどのようにして進めていくのか。を10のプロセスの全体観をご紹介した後に⑦デジタルツールの活用について解説させて頂きました。
#29 リスキリングを実践する10のプロセス ⑦デジタルツールの活用
https://marketing-reskilling.com/reskilling13/
今回は第8回として⑧アウトプットに挑戦について解説していきます。
プロセス⑧ アウトプットに挑戦
情報収集を重ね、学習を継続し、デジタルツールを使うことに慣れたら、ぜひ勇気を持って自分の学びをアウトプットする場を作っていただきたいと思います。
学んだことを忘れない仕組みを作る
情報収集する仕組みを回しながら、テクノロジー分野の最新情報を学び続けていくと、ボリュームが多すぎて、だんだん消化不良になってくる場合もあり、頭に入らなくなってきます。 そんな時に集めた情報をアウトプットする。発表する場を作ると記憶が定着します。
実際に記憶効率を上げるにはインプットとアウトプットの比率を3:7にするとよい。という海外の調査結果が出ています。
コロンビア大学のアーサー・ゲイツ博士が暗唱するという行為が記憶に与える影響について調査を行っています。読む時間をインプットする時間、暗唱する時間をアウトプットする時間として被験者に対して勉強後に記憶テストを実施させるという実験を行ないました。 その結果暗唱する時間を70%にしたグループが一番記憶テストの点数が高く、すべてを読む時間に費やしたグループと比べて30%も成績がよいことが判明しました。
このようにインプットとアウトプットの黄金比は3:7です。ぜひ覚えていってください。
ここから具体的なアウトプットの方法を例を挙げて紹介します。
朝礼の場の活用
例えば、勤務先で毎日行ってる朝礼などがある場合、自分が学んだこと、便利ツールの活用方法などを発表する場をもらうと良いと思います。緊張感がある中、自分が調べたことを発表する準備を行うと、格段に記憶が定着し、理解が深まり。 また発表後に質問や指摘などもらえると、自分に足りない視点を学ぶことができ、さらに全体像を理解する上で役立ちます。
私は事業会社で、宣伝会議やUdemyなどの研修を受けた後は概要をチームメンバーに共有する場を設けています。 こうすることによって研修内容の要点をかいつまんで、 未受講の方でも分かりやすいように説明をする。 そして受動的ではなく主体的にに研修を受ける 癖付けをしています。
社内勉強会の講師をやらせてもらう
少しハードルが高いですが、自分が学んだことをチームに共有する場として、
勉強会を一時間程度開き、発表することも有効です。 現在チームのデジタル分野の知識や情報が底上げしていかなくてはいけません。
そのため、一緒に働く同僚のためにも情報共有の場として勉強を継続的に行っていくと思います。
また便利なデジタルツールを共有することで、チームの生産性向上に貢献することもできます。
ブログを書く
これはまさに私が実践していることですが、 ブログを書くことによって要点をまとめ発信することによって、定期的に情報をアップデートし記憶に定着させます。
こうすることでとっさに質問された時にブログのURLを送ったりすることで業務効率化も図れますし、 質問や不明点をいただいたときに、さらなる知識理解に役立てることができます。
現在は毎日一回更新をしており、定期的にアウトプットをするためのインプットが必要となりますので 日頃の情報収集に対する真剣度合いが増しました。
ブログを書くことによって、デジタルリテラシーが格段に上がったように思います。
自分は何者かということを伝える努力をする
「自分の価値は何か」 ということをわかりやすく、一言で説明することが必要です。
プロノバ社CEOの岡島悦子氏の名著「抜擢される人の人脈力」では、人脈スパイラル・モデルについて書かれています。
このモデルはリスリングを進める上でとても大切な要素がたくさん散りばめられていると思います。
「人脈スパイラル・モデル」5つのステップ
自分にタグをつける (自分が何屋さんなのか、訴求ポイントをハッキリさせる)
コンテンツを作る(お、こいつは。と思わせる実績事例を作る)
仲間を広げる(コンテンツを試しあい、お互い切磋琢磨して次のステップを共創する)
自分情報を流通させる( 何かの時に自分のことを思い出してもらうよう、種をまく)
チャンスを積極的に取りに行く( 実力以上のことに挑戦し、 人脈レイヤーを上げる)
出典:「抜擢される人の人脈力」( 岡島悦子) 東洋経済新報社より
私自身の経験を振り返ってもこの「人脈スパイラル・モデル」を繰り返したと、しみじみ思います。
私の場合は、「デジタルに強いマーケティングコミュニケーションプランナー」になりますが、
今後のリスキリング、アップスキリング、キャリアチェンジによってどう発展し変化していくのかとても楽しみです。
こうしたプロセスを繰り返していると、だんだん周囲の方からチャンスをいただくことが増えてきます。
リスリングをしてよかったと効果を実感することもできるのではないかと思います。
以上、実際にリスキリングを実践する10のプロセス ⑧アウトプットに挑戦 についての説明でした。
次回のマケリスではリスキリングを実践する10のプロセスの ⑨学習履歴とスキル証明 について具体的に解説していきます。
【出典紹介】
自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング 単行本 – 2022/9/30
【内容紹介】
本書は、現在注目されている「リスキリング」がわかる&実践できる本。これからリスキリングを実践しようとしている人だけでなく、リスキリングという言葉の意味やこれからのビジネストレンドを知りたい人、ならびにリスキリングを自社に導入したいと考えている企業担当者にも役立つ一冊です。