今回のマケリスはリスキリングを実践する10のプロセスの⑩新しいキャリア、仕事の選択とスキル証明について解説していきます。
前回は個人が実践するリスキリングを行う上で、リスキリングをこれから始めようという皆さんがどのようにして進めていくのか。を10のプロセスの全体観をご紹介した後に⑨学習履歴について解説させて頂きました。
https://marketing-reskilling.com/reskilling15/
今回は最終の第10回として⑩新しいキャリア、仕事の選択とスキル証明について解説していきます。
プロセス⑩新しいキャリア、仕事の選択
最後にリスキリングを重ね、新しいスキルを身につけてきた皆様に、
スキルを実践し新しいチャンスをつかむ方法についてお話します。
せっかくリスキリングしても活かすがない場合は忘れてしまったり、スキルが陳腐化したりします。
そうならないためにも新しく学んだスキルを実践することで自らに定着をさせて更なるキャリアアップ、
自分の描きたい人生を歩んでいきましょう。
新しく学んだスキルを実践する機会をつかむ
せっかく学んだ新しいスキルを実践しようとしても、なかなかその機会は訪れません。
自ら積極的に気を掴んでいく必要があります。
下記にいくつかの実践方法の考え方についてご紹介したいと思います。
現在所属している部署におけるスキルの実践
例えば、現在所属している部署で新しくデジタルサービス事業を立ち上げる、 デジタルツールを使って生産性を上げるプロジェクトを行うと、いった機会があれば自ら手を挙げて新しく学んだスキルの実践機会をつかんでいくと良いと思います。
自らのリスキリング経験をもとにプロジェクトをリードする立場となり、周囲に自分自身のリスキリング経験を伝えながら、チームの生産性や収益性を上げていくことで あなたの価値が部署内で認められ、実績を積む良い経験となります。
この実績がこれからのキャリアアップや社内の配置転換、転職、における強力な裏付けとなります。
社内で配置転換を行った先の部署でスキルを実践する
現在勤務している会社で、DX部門やデジタル・ITシステム・AI等の新規事業創出の部署などがあれば配置転換を希望し、新しく学んだスキルを実践し、向上して行く機会を得るチャレンジをしてみてください。
そういった部署には社内に自分の身につけたスキル以上の スキルを持つ上級者がいることも想定できるので、社内で学び合いながらスキルを向上させていきましょう。
副業や兼業などの社外経験を積む
新しく身につけたスキルの実践機会が社内になければ。 現在の仕事を続けながら社外に。 実践機会を求めることも可能です。 具体的には副業兼業などの機会を利用することです。
特にスタートアップでは創業者数年間は、高い給料を払うこともできず、慢性的な人員不足、スキル不足が考えられます。
その場合は副業機会をもらうことで。 自分のメイン業務のスキルを提供する代わりに、デジタルスキルを実践する場をもらうこともできます。
私自身はこれに該当し、 知人のスタートアップの会社でマーケティングコミュニケーション、デジタルマーケティングの実践を行っています。
転職をする
現在所属する会社で 新しいスキルの実践をすることもできず、副業・兼業も難しいと言った場合には、転職を視野にいれることも一つの選択肢です。
せっかくリスキリングしても活かすがない場合は忘れてしまったり、スキルが陳腐化したりします。
しかし、転職をする前に考えてほしいのは、リスキリングしたスキルは、業務では実践できていないものになるため、転職先で給与や条件が下がることが考えられます。
本当にスキルを実践するために転職をするのか、自分のライフスタイルと相談しながら慎重に決断をすることが必要です。
筆者の場合
弊社の場合のステップを簡単に説明致します。
まず所属している会社の中で、新規事業立ち上げプロジェクトにマーケティングコミュニケーション部門の立場として参画をしました。 そしてそのプロジェクトの中で新規事業を立ち上げるステップや作法を学びました。
次に会社に副業申請を行い、個人事業主としてベンチャー企業を支援するという働き方で、リスキリングしたスキルの実践をする機会を設けました。
そして現在所属しているマーケティングコミュニケーション部門で、新規サービスの立ち上げを行いました。これは上記の副業でベンチャー企業を支援する中で実践したノウハウや実績を基に事業を立ち上げることで、会社としてリスクヘッジを行いながら。自分がリーダーとなって新規事業を立ち上げるプロジェクトを推進しました。
あくまで1つの例ですので、皆様の参考になれば嬉しいです。
最後に
以上、実際にリスキリングを実践する10のプロセス ⑩新しいキャリア、仕事の選択についての説明でした。
これまで10のプロセスに沿って説明してきましたが、具体的なアクションを起こすイメージは湧いてきたでしょうか。
まずは行動あるのみです。やってみてダメだ、続かないと思ったらその場で辞めて別のスキルに挑戦してみることも選択肢の一つです。
また一緒に取り組む仲間を巻き込みながら推進すると、お互いが励まし合いながら推進することでお互いが刺激となってうまく取り組むことが出来るでしょう。
次回のマケリスでは、業務効率化のテーマに沿ってどのようにリスキリングをする時間を生み出していくかについて説明しようと思います。
【出典紹介】
自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング 単行本 – 2022/9/30
【内容紹介】
本書は、現在注目されている「リスキリング」がわかる&実践できる本。これからリスキリングを実践しようとしている人だけでなく、リスキリングという言葉の意味やこれからのビジネストレンドを知りたい人、ならびにリスキリングを自社に導入したいと考えている企業担当者にも役立つ一冊です。